名古屋大学グローバルCOEプログラム マイクロ・ナノメカトロニクス教育研究拠点
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研究成果

2009/06/01 (Mon)
 平成20年度

教育研究拠点形成に係る具体的な成果

1)本事業に関連して,世界的な研究拠点に向けて改善・整備等されたこと
マイクロ・ナノの世界に着目した新しい機能を有する材料や機械の創出とそのための解析・設計技術を確立することを目的とし,機械科学分野であるナノ制御学,ナノ計測学,ナノ設計・製造学に,ナノ材料学を加えた分野それぞれに対応した基盤研究チームをつくり研究を推進するとともに,基盤技術が応用分野の個別課題解決につながる2次元マトリクス構造の研究体制を構築し,バイオ・医療技術に関する具体的な材料や機器システムの開発を通してマイクロ・ナノメカトロニクスによる高機能創成を目指した.若手研究者を育成するための競争的環境を実現し,国際化および自主性を涵養した.さらに,組織体としての存在感を徹底するために,国際会議形式のシンポジウムの継続的開催,UCLAとのシンポジウムの開催,学部生向けのシンポジウムの開催などの施策を実施するとともに,この分野の世界的リーダーを養成するためのスーパードクター制度を設けて公募,採用した.

2)研究等によって得られた新たな知見

<ナノ制御学>
1.電子顕微鏡下でのナノマニピュレーション技術を応用し,カーボンナノチューブを利用した金属ナノワイヤの成長を実験的に評価・解析した.マルチロコモーションロボット制御において,2足歩行の移動方向制御手法の提案,歩行開始運動設計,梯子昇降運動を実現した.複数移動ロボットの高精度位置検出センサネットワークを構築し,複数ロボットビジョンによる移動体トラッキングへの有効性を示した.
2.生体の機能である上肢の運動,歩行動作について,その筋電信号による解析や人の運動制御や環境情報受容の正確さについて研究を実施した.上肢の運動制御の精度は運動の知覚分解能と強い相関があることを見出した.
3.提案開発してきた10ミクロンの光駆動ナノロボットは,数ミクロンの生細胞の遠隔微細操作と力計測をリアルタイムに実行することに成功した.

<ナノ計測学>
1.光ファイバプローブを用いた表面力計測法において,固体接触点検出法の原理確認,および高速化のための課題抽出と新規計測系の設計指針を確立した.また,ナノ厚さ液体膜の直接可視化のための基本光学系を構築した.
2.マイクロデバイス内部の酸素濃度分布を計測可能な感圧分子膜の開発および感圧塗料を用いた非接触な非定常酸素濃度分布の計測手法の開発を行い,実験的にもその有効性を確認した.マイクロデバイス近傍の流れ場解析に重要な適応係数の計測手法の開発およびそのための実験装置を構築した.
3.MEMS微細加工技術により微小寸法のマイクロ波伝送導波線路の開発が可能であることに着目して,細胞内物質の導電率および誘電率を計測する独自の発想に基づき,液体中でもマイクロ波の伝送,検出ができる生体計測用マイクロ波AFMプローブの開発に成功した.
4.衝撃波と乱流が干渉するとその強さが強くなる場合,弱くなる場合が統計的に現れることを実証し,マイクロ秒流体可視化計測によって衝撃波面の非定常な変化との明確な関係があることを明らかにした.また,超音速の流れの中に10nsパルス幅のレーザーパルスによってエネルギー投入することで,抗力が大幅に低減することを実証した.
5.アクチン結合タンパク質の分布には空間特異性が存在することが明らかとなった.これにより,細胞の変形運動に関与するアクチン線維は膜に密着するのではなく,膜面に平行に走行し所々で膜に接触することが判明した.

<ナノ設計・製造学>
1.マイクロナノメカトロニクスを支える超精密微細加工等に関して研究を行い,世界で初めて金型鋼に対するナノメートルオーダの3次元彫画を実現するなどの成果を得た.
2.単結晶シリコンの化学的異方性エッチングにおいて液中の微量な界面活性剤が異方性を劇的に変えるメカニズムの解明をすすめた.界面活性剤が結晶方位により選択的に吸着する事実を,その場観察ではじめて実証した.
3.石炭燃焼ボイラ内で生じる伝熱管表面上での灰付着を抑止できる方法として,Ni系合金を伝熱管表面上に100m程度溶射する技術を提案した.当該技術の妥当性を検証するために,模擬灰の灰付着実験ならびに実際の微粉炭燃焼条件における灰付着実験を行い,その効果を実証した.また,熱力学平衡計算も行い,灰付着が抑制される理論的な根拠も明確にした.

<ナノ材料学>
1.液中で生成するソリューションプラズマを用いて,メソポーラスシリカを短時間での合成に成功した.また,高分子電解質ブラシ上でのタンパク質の吸着挙動を検討し,表面の有する特異的な対イオン効果がその吸着挙動に大きな影響を与えることを明らかにした.今後,高分子電解質ブラシ修飾したメソポーラスシリカを合成し,生体材料としての応用展開を図る.
2.水中熱基板法なる水溶液プロセスを用いて,金属チタン表面に,ヒトの骨の無機成分に近い「炭酸置換型アパタイト」をコーティングすることに成功した.さらに,これをラット脛骨に埋植し骨伝導性を評価したところ,水酸アパタイトよりも高い骨伝導性を示した.
3.離散転位動力学に基づく均質化理論の境界値問題を新たに導出し,有用性を確かめた.また,カーボンナノチューブ接合部の第一原理解析を行い,直管に比べてヤング率が約30%低下することを明らかにした.
4.イオンビーム照射によるブラシ状マイクロテクスチャをポリカーボネートに施し,試験片同士の水潤滑における摩擦特性の改善を試みた.境界又は混合潤滑領域において摩擦係数の低下が確認され,その効果が認められた.

<応用研究>
1.操作性に優れ,生体親和性を有する3次元構造体のナノテクノロジックマトリックス(Pura Matrix ™:PM)は,再生医療の概念を応用することにより,インプラント(人工歯根)のための足場として機能することが示唆された.
2.加齢に伴う疾患の解析モデルを確立し,マイクロナノ技術応用の基盤づくりができた.そのなかでも,骨,筋肉,軟骨の加齢変化の治療をめざした再生研究で,ES細胞からこれらの分化に成功した.



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